モーターグライダー体験記 その2
ファースト・ソロ(初単独飛行)も無事に乗り越えて、さあ! 一人で空が飛べるぞと喜んだ
のですが・・・なんと単独で飛行ができたのは、わずかな時間で教官を横に乗せての訓練が待
っていたのです。
自家用操縦士試験は運輸省航空局の試験官を同乗させて、離着陸、空中操作そして空中航法を
行なってその技術を試験官が判断する実地試験があります、
これを突破する為には何回も飛行して慣れなければなりません。また、実地試験の為の訓練を
すると同時に学科試験に合格しておかなければなりません。
自家用操縦士の免許を取得する為には、学科試験、実地試験、および無線従事者試験に合格す
ることが必要であり、実際に飛行するときは航空身体検査の証明も併せて必要になります。
学科試験は、1)航空法規、2)空中航法、3)航空工学、4)航空気象、の4科目があります。
実地試験は、1)離着陸(ノーマル、ホワードスリップ、ショートアプローチの3種類の方法)
、2)空中操作(S字旋回、8字旋回、スローフライトで上昇下降旋回、急旋回、失速回復
(ノーマル、アプローチ、ランディング、テイクオフ)、スパイラル降下など)、3)空中
航法(操縦をしながら、所要の時刻の機位を確認すること、自分で針路を見出すこと、所要の
点における時刻を予想すること)の3種目に大別されます。
実地試験を受験するまでに、訓練時間は150時間から200時間近くになりますが、その1/3
が離着陸の訓練、1/3が空中操作の訓練、1/3が空中航法の訓練になります。
飛行機を高度を変えず一直線に操縦することの難しいこと、飛行速度を落とし過ぎると致命傷
になることなど三次元で運動する物体の特性に慣れることに時間がかかるようです。
平成6年10月に実地試験受験の申請を運輸省航空局に申請したのですが、試験日日程が冬季
に入ってしまい飛行可能な気象状態が少なく日程が延び延びとなり、平成7年6月5日、6日
の2日間で実地試験が実施されました。
1日目の午前中に面接試験、午後に空中操作、離着陸、2日目に空中航法が松本空港との間で
実施され、遂に自家用操縦士免許証を平成7年7月7日付けで手にすることができました。
訓練を開始して、5年間の時間がかかりましたが・・・自分自身良く続いたと思っています。
空中航法の訓練の時、操縦しながら航法計算がなかなか出来ず教官から何度も叱られ・・・・
落ち込んだこと、今は思いでとして懐かしく思っています。
これから、操縦士免許を取得してみようと考えている人がありましたら、がんばってください。
(完結)
ホームページへ戻る。